WEB業界で興味を持つ多くの人達が知りたいと思うのがSEOのスキルです。実際WEB開発やデザインを行う際にもよくSEOというワードを耳にしませんでしたか?あまりにも知っておく範囲が広いのと毎回変更するGoogleのアルゴリズムにおびえ、最初からその道を諦めてしまう人も少なくないでしょう。

しかしこの記事を読むとSEOがどれほど重要で、本質的な部分さえ自分に向いてれば意外と楽しくできる職業だということが分かると思います。WEB業界歴8年目のSEOコンサルタントが伝える現場からの生メッセージをご覧ください。

これからSEOの重要性と将来性について


元々軍事目的で開発された長距離通信であるインターネットがあまり知らされなかった昔は、使わなくても人の日常生活になんの影響もありませんでした。しかしデジタル世界である今の時代ではインターネットが必要不可欠な存在になっています。

分かりやすい例としては、インターネットがなくなると電車の通信も上手くできないし、飛行機は利用さえできなくなります。そして日常生活では、今までスマホ一つでいろんな情報を集める事ができたのが、すべて足を運んで情報を集めなきゃいけないので、とても大変な状況になってしまいます。

引用:国際電気通信連合(ITU)

実際、国際電気通信連合(ITU)で発表した内容によると、2018年末時点でのインターネット普及率などを調査した結果、初めて50%のハーフラインを超え、39億人の利用者を抱えるまでにいたったとの見解を明らかにしました。

尚、日本の総務省が発表したデータによるとインターネットを使う目的の中で検索が元になる目的が多く占めています。

引用:総務省

ホームページ閲覧、商品購入等は、すべて検索エンジンを使って検索を行うのが一般的です。しかし意外とほとんどの人は検索結果の上位に表示されている内容に頼る傾向があり、そのために存在するのがSEO(Search Engine Optimization)です。

ここまで見るとロボットの発展によって益々職業がなくなっていく今の時代にSEOという職業は、人間が検索を止めるか人工知能が人間と全く同じく考えるようにならない限りなくなることはないでしょう。

ロボットの進化、それからSEO。
簡単な作業ならロボットができるし、プログラムで組めばSEOも完全自動化もできるのではないか?
と考えられる方がいるかもしれません。
では、なぜSEOは完全自動化ができてないのかについて語ります。

SEOとは単純ではないから価値がある。


これからどんな業種でも単純である限りどんどん自動化が進むと思われます。国内ではロボットを導入する企業には支援をするぐらい積極的に動いていますし。
しかし心配はいりません、SEOは簡単ではないしとても魅力的な仕事だということをなるべく簡単で分かりやすく説明します。

そもそもSEOは検索エンジンに対して最適化するのが目的と表示されていますが、その奥には、「ユーザーのニーズを満足させる」「ユーザーの課題を解決する」などのミッションが含まれています。
※ここで言う「ユーザー」とはSEOを依頼するクライアントのことではなく、クライアントのサービスを利用する人のことを示します。


そのためにSEO専門家は、朝、昼、夜関係なく常に自分の案件のことを考え続けます。さらに学ぶ知識も多くありますし相手の立場になって考える姿勢も必要です。

その要素が揃うとWEBサイトを見るだけで訪問者の目的がわかるようになるし、コンテンツを分析することでユーザーが何を必要とするのか推測ができるようになります。
さらにどの地域でどのページを見ているのかもわかるので自分が担当している案件のサイトをこんなに見てくれているということでニヤニヤしている自分を見つける時もあります。

考えるのが好き、さらに人のためになる考え方を持ちたい人にはかなり楽しくできる職業かと思います。

こんなに楽しいしワクワクするけど色々大変な仕事であるため、SEOコンサル企業はSEO専門家に給料を支給するなり、休みを提供したり等のサポートをしてくれるのです。

それでは、実際SEOとはどんな仕事なのか理解すべき概念からご紹介します。
一般的に知られているSEOは、大きく分けて2種類があり、この二つのどれかも欠かせないぐらい重要なSEOの要素になりため、両方認識しているのがベストです。

受けるべき評価の器づくりテクニカルSEO


この業界でよくSEO内部対策と言われているのはテクニカルSEOと同じ内容になります。フロントの部分ではなく、裏のクローラービリティ改善やÜRL、リンク等の最適化を目的とし、クローラーから最低限受けるべき評価を問題なく受けるようにしてくれるテクニカルSEO。
本来あるべき姿をGoogleのガイドラインに沿って整えていくこの対策は医者が人の体を診断するようにサイトを診断するような施策です。

そしてテクニカルSEOとしてよく診断される部分がこちらになります。

    • 構造化データ

Googleクローラーにページのデータを分かりやすく説明できる技術のことです。
例えば商品ページを例とすると、商品ページに記入されている金額を人が見ると金額と記入されているのでお金だという認識ができますが、ロボットはただの数字としか認識しないので構造化データを行いこの数字は商品の金額だということを示してあげる必要がります。

    • URL正規化

rel=canonical タグや301リダイレクト等の技術で行うURL正規化は、重複ページや類似ページについて正規ページを指定する目的で行われます。
URL正規化をしておくと重複・類似ページ関連低評価を避けることが可能です。
参照:https://support.google.com/webmasters/answer/139066?hl=ja

    • 内部リンク

サーチコンソールの内部リンクで現在サイトで繋がっている内部リンクが確認できますが、この内部リンクは、クローラーがサイトに入って各ページのデータを集めるための柱の役割になります。しかし繋げ方を間違えるとペナルティを受ける可能性があるので専門知識が必要です。

テクニカルSEOは担当者の感覚や昔の事例だけで行うものではないため、しっかり問題を認識できるツールが必要となります。

テクニカルSEO診断を目的とするツール


Googleではサイト運営者の管理を手伝うため、いくつか無料ツールを提供しています。
その中でテクニカルSEOになくてはならないツールがSearch consoleです。それ以外リンクの評価を診断するためのMozやScreaming Frog等がテクニカルSEOでよく使われるツールです。

Search console

サーチコンソールでは、サイト内部のリンク状況、検索パフォーマンス、URL検査等の機能を提供しています。さらに手動ペナルティと呼ばれる致命的なエラーの確認をすることも可能です。

Screaming Frog

サイト内、すべてのページのURL、description、見出し、画像情報からnoindex、canonical状況まで様々なデータをOne clickで収集してくれるSpider Toolです。

Moz

2013年からSEOMozという名称に変わったこのツールは、色んな機能を搭載していますが、代表的に被リンク分析や調査そしてDA、PA、SPAM SCORE等ドメインチェックを目的に使われることが多いです。

そしてこれらのツールを使用してデータを集めてサイトを診断する際、目的によっては同時に行われるのがキーワード分析という調査になります。

キーワード分析はデータを元に


SEOの依頼を受けると同時に相談される事が多いのがキーワード分析です。
キーワード分析とは、ユーザーの検索意図を知る目的で行われることです。この分析データがあれば、ユーザーが抱えている課題や求めている情報がわかるので、これから作成するページ構成にとても役立ちます。
つまりキーワードとは、ユーザーがサイトへ訪問するために必要な鍵です。
もしキーワード分析を間違えたりしないままページを作ったり、コンテンツを作成すると鍵の合わない錠を作ったのと同じなので当然ユーザーが訪問する可能性も非常に低いです。
そしてSEO専門家の多くがこちらのツールを使ってキーワードの情報を集めます。

related-keywords

Googleを検索する際に出てくるサジェストワード以外にロングテールワードを知る事ができるツールです。ツールのデザインは少し古いですが、データ自体はgoogleにクロールして習得する仕組みなので、安心して使っても大丈夫です。

Keyword Planner

こちらはgoogleアドワーズで広告を行うと使うことができるツールですが、キーワードの平均検索ボリュームを教えてくれます。このツールから具体的な数字を得るためには広告費を使う必要がありますが、正確にいくら以上というのは公開されていません。

googleトレンド

時代のトレンドが繰り返しするのと同じくキーワード(検索者の意図を含むワード)も毎年トレンドになるものがあります。
そういったキーワードを確認することができるのがgoogleトレンドです。
※例:「花火」というキーワードは、毎年6月から検索し始め、7月と8月に一番多く検索される。

しかし検索ボリュームではないのでキーワードプランナーと困難しないことが大事です。
ここまでテクニカルSEOに関して説明しました。

評価を集めるための器が用意できているのであれば、次はその器に評価という内容物を入れる順番です。

新たな評価を生み出すコンテンツSEO


Googleでは、ユーザーに役立つまたはユーザーのタスク(課題)を解決できる独創的なコンテンツを作ることをサイト運営者に求め続けています。そのためコピーコンテンツや重複コンテンツは低評価を受ける事が多いです。

自分が作った創作物が人に影響力を与え、人々の生活を豊かにさせるのに貢献できる仕事がコンテンツを作るライターという仕事ですが、その創作物を世に出して光らせる仕事がコンテンツSEOだと言えます。

知識だけではなく、感覚や文書力、さらに心理学的な要素も必要とするコンテンツSEOを行うためには、初期企画の時作るサイトマップがとても大事です。
サイトマップがないとコンテンツ数が多くなった際に、ページ別リンク構造がどうなっているかわかりにくくなります。さらにページ別メインキーワードが混雑してしまい、同じキーワードで上位表示を狙う複数のコンテンツができてしまう等、管理が難しくなります。

このサイトマップができたら、PDCAを回しながらSEOを意識したコンテンツ制作に取り組みます。そしてコンテンツは、Check(評価)段階で必ず分析を行いますが、その時にも色んなツールを使って分析を行います。

コンテンツ分析ツール


公開されたコンテンツは、ユーザーからどれぐらい読まれているのか、そして長文の中でどこまで読まれているのか等を確認してAction(改善)を行うのがコンテンツ分析の目的になります。
そしてページの現在状況や問題を把握できるのがGoogleで無料で提供しているanalyticsです。しかしこのツールだけだと、分析をする際にユーザーからどこまで読まれたのか具体的にわからないので、同時に使うツールがヒートマップになります。

analytics

サイト内ページの状況を解説するために使われるツールがanalyticsです。ページ別サイト訪問者数、直帰率、離脱率、サイト内ユーザーの回遊動線等のデータが期間別で確認できます。
Analyticsは慣れるととても便利なツールですがその内容はかなり深いため、専門的にマスターをするためにはかなりの勉強を求められます。そのためGAIQ(Google アナリティクス個人認定資格)という資格も存在しており、この資格はクライアント様が仕事を依頼する際の専門家の評価基準になることも多いです。

ヒートマップ

ページを見るユーザーがクリックした箇所、離脱した部分、よく読まれている部分等のユーザー行動データを色で可視化してくれるので、WEBページ分析に役立つツールです。
このツールによってコンテンツのどの部分の内容が改善の余地があるのか確認できるので、指標もなくコンテンツをA/Bテストするのではなく、必要な部分だけ絞ったA/Bテストが可能になります。

そして様々な企業がビックデータを管理し改善を進めていきたいという要望が多くなり、データの視覚化ツールであるTableauを導入したいという声も増えています。

WEB業界歴7年目のSEOコンサルタントは今


ページを複製してリンクを張るだけで上位表示をしていたSEO時代が終わり、今のSEOは、誠実な専門家こそがアルゴリズムの変化に変動しない対策ができるのではないかと日々感じています。それくらいSEOという職業はとても魅力的で、これからの変化がとても楽しみな業界です。
世界最先端のSEO技術をもって、もっと多くのユーザーのためになる事を続けて行きたいのがこの業界に8年間いながら感じる事です。今まで未熟な時もあったり珍しい実績を出したこともありますが、SEOというのはどんどん自分の実績を新しく高く更新していきたくなるような業界ではないかと思います。
国関係なくできる仕事であるSEO業界にもっと力を入れて行きたい方々とは世界のどこかでお会いできれば幸いです。
ありがとうございます。